« 山小屋通信(9/18) | トップページ | 山小屋通信(9/20) »

2005年9月19日 (月)

山小屋通信(9/19)

妻が夏休み後半に帰省するので、今日は完全休養日にしてドライブに出掛ける。
「山小屋を中心に遊ぶ」と言っておきながら、夫婦して作業に熱中してるものだから、お出かけは大鹿村に青ケシを見に行った二回だけ。

今日の目的地は中山道木曽路の宿場町として有名な、妻籠・馬籠宿の見学と場合によっては木曽桧の箸つくりもしちゃおうと言う物。
国道153号線を飯田方面に向かい、阿智村地内で国道256号線を南木曽方面へ。かつてはクルマの往来もまばらな寂れた峠道であったが、十数年振りの国道256号線は整備も進んだ、観光道路として生まれ変わろうとしているようだ。
事実、中央自動車道園原I.Cの開設と、現中日ドラゴンズ監督・落合博満氏が中日ドラゴンズ在籍時、オフシーズンの自主トレの場として昼神温泉を利用した事で、この地域の観光客が増加したと言う。

山小屋から一時間程で、最初の目的地である妻籠宿に到着。町営駐車場にクルマを停めるが、五台程が停まっているだけで閑散としている。まぁ、三連休の最終日だし、終盤を迎えた万博に客を獲られたという事か。(後でこの見解が見込み違いである事が判明)

妻籠宿は江戸時代の宿場町の名残を色濃く残している事で知られるが、実際には明治期に入り国道19号線や国鉄(当時)中央線の開通によって、宿場町としての役割に終止符が打たれ、多くの歴史・文化資料としての建物が解体・取り壊されたという。
そのため現在の建物の多くは、資料や古老の記憶等に基づき復元されたものであり、そのため現代の建築基準法の規制などから完全なオリジナルの復元とは言えない部分が有る。
実際、復元された「妻籠宿本陣」でも、注意深く見て行くと現代の建築す手法が顔を覗かせていたりするのだが、逆に言えば歴史・文化遺産として未来に残そうという努力の表われとも言える。
そういう部分を知った上で見学していくと、以前には気付かなかった古人の知恵と現代の知恵の融合が見えて来て実に面白い。
例えば、この写真。
CIMG0496

「妻籠宿本陣」の裏側のものだが、左下に屋根だけ写っているのは大名専用の湯殿と雪隠なのだが、ここの屋根は不燃スレート葺きである。ケラバの水切りも鋼板製であり、現代建築の技術である。
しかしここで「なんでぇ、スレート葺きかよ」で終ってしまっては意味が無い。どういう意味かというと、「何故、瓦葺きではないのか?」である。
当時の建物が瓦葺きであるならば、瓦葺きで仕上げているはずだ。それをわざわざスレートで仕上げているのは何故か?答えを言ってしまうと「当時も瓦葺きではなかった」という事になる。では屋根の仕上げは何を使っていたのだろうか。
恐らくスレートとの意匠が近い「桧皮葺」であったのでは無いだろうか。江戸時代において瓦が高級品であったとしても、大名の宿泊施設である本陣ならば瓦の採用は不可能ではないはず。瓦の産地も近郊に恵那・多治見といった産地も存在する。入手は不可能ではなかったはずだ。
となると手近な素材で済ませたのだろうか?そうではあるまい、使いたくても使えなかったのではないか?
瓦は重い。重い瓦を大量に運搬するには馬車や牛車で使わなければ大量輸送できない。牛車・馬車が使いたくても使えなかったのでは無いか?
では牛車・馬車が使えない理由は何か。恐らく妻籠宿の南側に存在する馬籠峠の急峻さや狭隘さの為では無いか。
では木曽川の上流から運び下ろせなかったのだろうか。これもおそらく無理な話で、上流100km圏内に焼き物の産地が存在しないである。
となれば、例え大名の宿泊施設といえど庶民の家と同様の桧皮葺にせざるを得ないが、桧皮の材料なら近隣の山地に豊富に存在している。
とまぁ、こんな事をつらつら考えながら歩いて回っていた訳だ。

午後は峠を越えて馬籠宿へ移動。こちらは昔の面影は殆どなく、単なる観光地と化していた。
昔の石畳はコンクリートで塗り固められ、観光客のハイヒールでも歩き易く作り替えられ、人混みの中でも平気で日傘をさして歩くバカ女で溢れかえり、興醒めだぁ。

帰りに行きがけに見付けた山野草専門店に立ち寄り、カタクリの球根をGET!
その後、飯田まで走り昨日みつけた格安のシーリングファン・ライトをチェック。値段意外にデザインに妻が気に入らなければならないのでね。幸いな事にデザインも妻の許容範囲らしく、後日購入の裁可が下りた。

|

« 山小屋通信(9/18) | トップページ | 山小屋通信(9/20) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/110783/6049228

この記事へのトラックバック一覧です: 山小屋通信(9/19):

« 山小屋通信(9/18) | トップページ | 山小屋通信(9/20) »