« 山小屋通信(5/28) | トップページ | 山小屋通信(6/3) »

2006年5月28日 (日)

みそっかす

06528014山小屋通信(5/28)で書いたように、シジュウカラが巣立ちしたが、一羽だけ巣立ちしきれずに取り残された。
早朝から開始された雛の巣立ちは10:30時頃まで続き、この固体一羽が残るだけになった。親鳥や他の兄弟の声に導かれて一旦は、巣穴まで顔を出したものの暫く外を見渡した後に、巣箱の中に引っ込んでしまった。
そして20分が過ぎた頃だろうか、再び巣穴から顔を覗かせるがなんとなく様子がおかしい。時々、足を滑らせたかの様な動きを見せ、随分と不安定なのだ。
それでもなんとか(そう、本当に「なんとか」って感じだった、巣穴まで這い上がるが、しっかりと立てていない様子だ。そして意を決したのだろう、巣穴を蹴って外へ飛び出したが他の兄弟と異なり、飛び上がれず下におちていくばかり。たの兄弟は、巣箱の脇にあるコナラの枝に”飛び上がり”、順々に上の枝へ移動していったのだが、こいつはすぐ脇のヤマボウシの枝に飛び降りただけだ。そして見た目の大きさも兄弟たちに比べて一回り小さい。
そこで写真を撮ろうとゆっくり近づいていくと、逃げるには逃げるのだが、やはり飛び上がる力は無く、地面で羽ばたくのがやっとなのだ。それでもこの様にバックホーのキャタピラの影に隠れたので、後はそっとしておこうと写真だけ撮影して、戻ったのだった。

雛の巣立ちに付き合っていたので遅くなったが、いつもの様に近所のドライブインまで用たしに行って帰ってくると、なんとバックホーが動いている!この現場は基礎工事の真っ最中で、先週から休日無しで動いていたんだ。それでも擁壁も立ち上がり、土間コンも打たれて今日は休みかなと思っていたが、なんと埋め戻し作業をしている。
という事は、あの飛び立てなかった雛は、バックホーに轢かれてしまったか。そう諦めて心密かに合唱し冥福を祈るしかなかった。
06528066ところが昼飯にしようと、沢へ手を洗いに行く途中で聞き覚えのある鳴き声が、それもすぐ近くで聞こえて来た。足を止めて耳を澄まし、索敵もーど発動。小刻みに身体の向きを変えながらこえのそうる方を探っていき、何度目だったか、いきなり足元で声が聞こえた!
すると私の足元、50cm脇に今朝の雛鳥がうずくまっているではないか。あぶねぇ~、危うく踏みつぶしたかもしれねぇ。
それでもこの時点では保護する気持ちは無かった。惨いようだけど生き延びられるかどうかはこいつの運だし、それが自然界の掟でもある。それに下手な同情から保護しても、親鳥のから採餌方法を習えなければ、篭の鳥でしか生きられなくなる可能性が高い。
しかし、手を洗って戻ってきてみると、さっきの場所でうずくまったまま。心なしか衰弱しているようにも感じられる。試しにそっと手を伸ばして捕まえるふりをしてみるが、逃げる気配も無い。周囲の気配を探ってみても親鳥のがいる気配は感じられない。
衰弱が親鳥からの給餌が受けられないとするなら、こいつは親鳥から見捨てられた事になる。そこまで考えたところで、せめて今日の夕方までは保護しようと腹を括った。

Cimg0924衰弱の原因が空腹であるならば、とりあえずは餌を確保して食べさせる必要が有る。子供の頃、セキセイインコを飼っていて雛鳥の飼育経験はあるが、山小屋にはその時に使った様な道具も資材(練り餌等)もない。
そこで妻と二人で、周辺の樹木から芋虫を採取して、割り箸で与えてみる異にした。ふん、腹が減ってりゃ少々乱暴なやり方でも、自分から食うもんだ。(笑)
結果は予想通り、芋虫を箸で摘んで差し出すと、黄色い嘴を「これ以上は無理っ」て位に開けて、餌が押し込まれるのを待っている。後はあまり喉の奥まで箸を突っ込まないように気をつけながら、採って来た芋虫を片っ端から振り込むだけ。二時間程、餌採りに奔走したところ、箸で摘んだ芋虫を差し出しても、口をあけなくなった。どうやら満腹にはなったのかな。この様子を見て妻は戦線離脱(冷たい奴だ)、σ(^^)は更に芋虫を捕まえるべく、林の中を奔走するが、目につく範囲の芋虫は採りつくしちゃったから、今度はなかなか見つからない。
そうこうしていると妻の「だめえ~~~」という悲鳴が聞こえて来たので、小屋へ戻ってみると段ボール箱から自力で飛び出して、お散歩中ではないの。現金なやつだねぇ、さっきまでは鳴く元気もなかったくせにさ。(笑)
ま、もしも親鳥が迎えに来ているなら、その声に導かれて行くだろうからと放っておく事にして、こっちは芋虫探しを続行。

その後、テーブルの上にσ(^^)の作業ベルト(工具掛けが付いた奴)を置いておいたら、気に入った様でジャングルジムみたいにして遊んでましたな。どうも真っ平らなところに居ると落ち着かない様子で、作業ベルトを置くまではテーブルからも飛びおりてたりしたんだけど、置いてからはテーブルの上で遊んでたみたい。
しかし、時間は非情に過ぎていき我々の撤収タイムが迫って来た。採取しておいた芋虫を半ば、むりやり食べさせると今度は「おねむ」のポーズぢゃないか、か・かわいいぃ・・・・・って、いかんいかん、ここで情を移す訳にはいかんのぢゃぁ~。

万が一の雨に備えて、段ボール箱を小屋の床下へ移動し、そこへ「おねむ」になった”みそっかす”(結局、呼び名をつけてやがるの)を移して、お別れ。もっとも”みそっかす”は既におねんねでこっちなんぞは、見もしないがそんなもんだね。

|

« 山小屋通信(5/28) | トップページ | 山小屋通信(6/3) »

コメント

んぎゃ~ うらやましーーー(笑)

野生の生き物の保護云々はこのさい(/ ̄_ ̄)/おいといて(笑) 超接近遭遇はうらやましいですね~~
しかしまったくまだまだ雛な感じですね^^;
お父さんお母さんとしてはヾ(^^;)誰がだ さぞご心配な事でしょう
このあいだうちの姫りんご食い尽くしてぞろぞろ大移動してた群れを転送して差し上げられたらよかったのに☆ばき\(-_-;)限度というものがっ

とりあえずは高い枝に飛び上がれるほどの体力がつけば安心ですよねー  おみそちゃんの幸運を祈ります(って 愛称で呼ぶし^^;)

投稿: みかるー | 2006年5月31日 (水) 10時23分

 野生に手を付けちゃいけないのだが、動けないのを他の動物の糧にするのも自然なのだが、良いのかなぁ。
1週間ほど仮親して野に放すのも有りのような気がするなぁ。飼うのとは違うから良いと思うな。

投稿: もと | 2006年5月31日 (水) 22時31分

みかるーさん、こんばんわ

ふっふっふ、理屈抜きでかわいかったですよぉ~、うらやましいだろ。( ̄^ ̄)\(バキ)
一週間ほど、ぶっ通しで面倒を見られれば、里親したんだけどね。最後にお腹一杯に食わせるのが限界でした。
これにアジを占めて、近所の堤防に飢えられているサクラへ、巣箱をかけちゃろと密かに各策中。(笑)

投稿: 飛魔人 | 2006年6月 1日 (木) 01時08分

もとさん、こんばんわ。あっちで(何処だ?)では書けなかったので、こっちでね。

>1週間ほど仮親して野に放すのも有りのような気がする>なぁ。飼うのとは違うから良いと思うな。
うん、その点で随分と迷いました。「この世に生を受けたんだから、篭の鳥でも生きている事が大事じゃないか」とか、「自然は自然、ヒトが介入すべきではない」とかね。
そこで自然に任すと結論するに至ったのは、巣箱をかける際に捜し回ったWEBの記録です。
結論から言うと「巣立ちに失敗した雛は、練り餌では育たない」んですね。「人に飼われる」様に馴致された鳥ならともかく、野生の雛鳥を育てるには練り餌では必須栄養が摂取出来ず、数日で死亡してしまいます。
飼育に成功(飛び立てるまで)例は、数例で特徴的なのは「毛虫を容易に採取できた」ケースに限って、飛び立つまでの飼育に成功しています。
この事から自宅周囲の樹木量から、毛虫の採取可能量とか代替飼料の可能性などを考えると、三日以内での死亡率はかなり高いと結論するしか有りませんでした。
もちろん、「やてみなくちゃ判らない」ってケースも考えましたが、それだけの人的リソースがうちには有りません。

”みそっかす”を置き去りにして三日が過ぎましたが、「関るべきではなかった」という気持ちが膨らんできます。自宅に連れ帰って来ていれば、この気持ちは無かったでしょうが、その結果として「みそっかす」の死を看取るという結果もあり得ます、そしてそれはかなりの高い確率で起きたでしょう。

”みそっかす”の遺骸を目の当たりにすれば、その死を認めざるを得ませんが、不在時に姿を消していれば、どこかで元気に生きている(淡い希望ですが)かもしれないという、可能性にすがりついたのでした。

投稿: 飛魔人 | 2006年6月 1日 (木) 01時50分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/110783/10317133

この記事へのトラックバック一覧です: みそっかす:

« 山小屋通信(5/28) | トップページ | 山小屋通信(6/3) »