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2008年7月30日 (水)

局地荒天による事故

日曜日には福井で、突風による死亡事故が、そして昨日は神戸で鉄砲水に巻き込まれて、四名の方が亡くなった。ここ数年において、突風や竜巻、局地的な大雨での事故が多く感じるのは、私だけの感想であろうか。個人的には事故を回避する手段はあったんじゃないかと、思わずにいられないので、私個人の独断で検証してみた。

福井・神戸の事故には、共通するキーワードがあり、それは「発達した積乱雲」だ。福井では積乱雲からの下降流が突風となり、神戸では川の源流に雨を降らせ、それが鉄砲水をなって下流に押し寄せた。では積乱雲の接近・発達は予測不可能なのか?この答えは「可能でもあるし、不可能でもある」だ。

まず不可能な方から説明すると、気象予報で「何時、何処で発生・発達するか」の予想は、現在の観測網では無理。現在の気象観測網はおおよそ21km間隔で設置されているのだが、福井の様な現象を起こすのは積乱雲影響範囲のほんの数100m~数kmの範囲でしかない。つまり網の目から漏れてしまう訳だ。ただ、この網目で捉えられた観測データから、「これこれの範囲で、積乱雲が発達する可能性がある」といった、予想はできるので、その場合には各種の注意報や警報が気象庁より発表される。
次に予測可能な方はというと、現地での目視観測だ。観測器材一式を1kmメッシュで配備できれば言うことは無いが、それは現実的ではないよね。それにそこあmでしなくても、五感を働かせれば十分に察知可能なの。
例えば「急に雲に覆われて、暗くなった」なんてのは、積乱雲接近の典型的な気象現象だし、風向・風速の変化や、気温の急激な変化も予兆として捉える事ができる。そして現代では、携帯電話から貴重な気象情報にアクセスできるから、少なくとも現場にいて「危険」を察知するのは、さほど難しくない。

では割と事故発生時の、資料が多い神戸の事故から分析してみる。まず事故が起きたのは「28日午後2時40分ごろ」で、これは河川監視カメラの映像と、水位計のデータから間違いない。次に当時の神戸市灘区近辺の降水状況はというと、28日16:00のレーダー画像から推測すると、発達した雨雲に覆われていたいた事が判る。
更に監視カメラ映像から、鉄砲水が押し寄せる20分前位から、非常に強い雨が降っていた事も判っている。カメラは10分で更新なので、映像で降雨が確認できる数分前から大粒の雨粒が落ちていたんじゃないかと推測出来る。
また、今日のニュースで亡くなった学童保育に参加していた小学生達は、「端の下で雨宿りしていた」との証言もあった(まぁ、これがマスゴミの”やらせ”でなければだが)。更に現場となった都賀(とが)川は、昔から暴れ川として有名でもあったそうだ。
以上の事から、現場での気象は次の様だったのではないか。つまり「13:30時頃までは雲が多いながらも、真夏の日差しが照りつけおり、水遊びには絶好のコンディションだった、しかし13:30時~14:00時にかけて、黒雲が北方(長峰山方面)から押し寄せ、14:00時頃には全天が雨雲に覆われ14:20~14:30時には土砂降りの雨となった」もし、この推測が当たっているとするなら、事故を回避するチャンスは三つほどある。
第一に「黒雲(積乱雲に伴う雨雲)が北方から押し寄せた」時で、長峰山を観察していれば、上流の降雨を予測出来たのではないか。第二に「全天が黒雲に覆われた時」で、降雨を予想して撤収すべきタイミングである。そして第三が「大粒の雨が降り出した」時で、ここで撤収では無く、端の下での雨宿りを選んだ事が、運命を分けたのでだと思う。
私は現地を知らないのは確かであるが、地図で確認する限りでは、現場から長峰山まで視界を遮る地形要因は見当たらない。川の両側に高層ビルが立ち並び、視界を遮られていたとしても、長峰山は都賀川の上流正面に位置するので、完全に見えないという事は考え難い(この辺り、現地に詳しい方からのコメントに期待)。
つまり学童保育指導員が、全天の雲量が増えて来た事に気付いていれば、そして長峰山方面の雨雲に気付いていれば、鉄砲水の発生は予測出来なくても、落雷や土砂降りを避ける措置で、十分に防ぐ事が出来たと思われる。

福井の事故は「27日12:50分頃」で、この頃に敦賀湾から岐阜県西濃や尾張地方へ雪崩れ込む、大量の雨雲が気象レーダーに捉えられていたのを、私は携帯で確認している。そして事故は「突然の土砂降りに、テント下で雨宿りしていた」その時に起きている。これも発達した積乱雲の通過によるものだが、「突然の土砂降り」の雨に、沖合いから押し寄せる雨雲が確認できたはずで、遠雷も確認できていたのではないかと推測される。
手持ちの地図では確認出来ていないが、イベント会場は「金ヶ崎緑地」という地名から、金ヶ崎城址の付近だと思われるので、雨雲が押し寄せて来る海上方向には十分に視界は開けているはずだ。突風の発生はともかく、落雷の危険性を考慮して、プログラムの一時中断と近隣施設への観客避難を行っていれば、人的被害は防げたのではないか。

以上、二件の事故を独断で分析したが、どちらのケースも主催者なり、指導員なりがほんのちょっと、気象や災害に対しての興味があれば、人的被害を押さえる事が可能だったはず。もちろん「そんな気象予報士まがいのことが、素人に出来る訳ねぇ~だろ!」という意見もあるだろう。でもね、本当に気象予報士でもない私が、28日の夕立の降り始め時刻と、降り終わり時刻を予想してるのね。それは携帯を駆使して気象レーダーを確認し、自分の五感を働かせての予測であり、専門野教育をうけた予報士では無いわけです。特に局地気象の予測に関しては、現地での観天望気に適うものはありません。
夏休みもまだ一ヶ月を残しており、行楽などの予定もこれから本格化する訳で、屋外活動の指導・指揮をされる方は、気象・防災情報を活用し、事故の無い活動をして欲しいと思います。
最後に、国土交通省のサイトを紹介します。携帯サイトも無料で利用出来ますので、お気に入りに登録して起きましょう。
国土交通省防災情報センター http://www.bosaijoho.go.jp/
携帯用防災情報センター http://www.bosaijoho.go.jp/i-index.html


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