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2009年4月20日 (月)

コンポストトイレ、使用感

昨年の11月末に設置したコンポストトイレ(以下トイレと約す)の冬季から春にかけての雑感を書き留めておく。

まず、冬季に関してであるが、トイレ小屋には暖房が無いので、夜間の冷えこみでドラム内の内容物が凍結していた。これは予め予想されていた事態なので問題ではないのだが、「大」が凍りつくと積み上がってくるので要注意。この冬では凍りついていたのは僅かな期間だったので事なきを得たが、例年の冬であったなら、春まで使えなかった可能性もあった。ただし、冬季の凍結に備えて、ドラムの内容物をある程度取出したりという準備が必要な事は、取り扱い説明書に記載されているので、それを守らなかったこちらの落ち度でもある。

暖かくなった三月末、分解水が蒸発室から溢れるという騒ぎが在った。これも取り扱い説明書に「寒冷地ではドレンホースを取り付ける様に」あるのを、勝手に「大丈夫だろう」と見切り発車したこちらの落ち度。寒冷期に凍りついていた水分が、気温の上昇とともに一気に溶けて、蒸発しつに流れ込んだものと思われる。ちゃんとドレンを施工していれば何の問題も起こさなかったはず。

以上の二点は、こちらの取り扱いミスによるトラブルであり、製品の問題では無く、むしろこれだけ取説を無視した使い方をしても、大事なく使えているのだから、フールプルーフ性は高いとも言えるだろう。


さて、ここからが本題。暖かくなってくるに従って、気になるのは「臭気」の問題だ。発売元では「臭気の発生は無い」と説明しているが、私の考えは「し尿の刺激臭は発生せすとも、なんらかの臭気は発生する」と考えていた。理由は簡単で、バクテリアによる有機質の分解行程では、発酵時になんらかの臭気は発生するからだ。例えば澱粉質が醗酵の過程においては、甘酸っぱいアルコール臭を発する。要はその「臭い」が不快であるか如何かの問題だからだ。
で、結論から言うと、四月に入って気温が急上昇して、バクテリアの活動が活発になって来たせいか、用を足している時に仄かな臭いを感じる様になった。もっとも不快な匂いでは無く、落ち葉を良く醗酵させた堆肥の、ちょっと甘めな香りとでも言おうか。ドラム内のコンポストは見た目から判断するに、スタート時に比べて水分がちょっと多目に感じるものの、嫌気性バクテリアが活動するほどでもなく、一日一回のドラム撹拌を行えば十分に好気性バクテリアが活動できる程度であろう。更に山小屋のある地域では、これから気温が上昇するにつれて、相対湿度もそれに沿って低下してくるので、ほどなく適正値に落ち着くものと思われる。
ま、追いつかない様だったら、薪作りで出たチェンソーの大鋸屑が山の様にあるので、それを投入すりゃ良いだけの事だ。

後、試しに放り込んでおいたトイレットペーパーだけど、これは原形を留めたままに存在している。見た目では乾いた状態を保っているので、トイレットペーパーを分解するには水分が足りないのかなと、推測している。ま、使用済みペーパーはごみ箱に集めて、撤収時に焼却しているので問題はないのだけどね。
以前に屋外放置したペーパーがどういう風に分解されるかを、暴露試験した事があるのだが、まずは雨水で叩かれて繊維が分断され、ある程度まで細切れになってから分解されていって、完全に消えるまで三ヶ月程度を要していた。この事から、異臭を発生させない為には、コンポストの水分量は低め(乾燥気味)に管理したいコンポストトイレでは、ペーパーは焼却した方が良いと思われる。


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コメント

おはようございます~

今回のコンポストの実験を楽しく拝見しています。

有機物の分解は微生物と気温、水分等で大きく変化することが実証されましたね。新ためて飛魔人さんの実験結果に興味をいだきました。

トイレットペーパー、、大昔は葉っぱとか布切れ、縄などを使って拭いていたようですが、、いまではそんなことしませんものね(笑)
まぁ~焼却処分が一番良いかも。。その焼却した灰を時々入れて発酵しすぎたコンポストに入れたら中和されて促進するのではと、、思いました。

嫌気性細菌の増加を防ぐにはミミズとかダニ、ふんころがしなどのコンポストの内部をかき回すものが必要ですが、回転式ドラムなら必要ないですね。定期的に空気の入れ替えをすればそれも解消するでしょう。ここで問題になるのはやっぱり気温と水分のようですね。

しかし、、面白い実験ですね。飛魔人さんの出来るだけ自然界に組したい気持ちがとても伝わってきます。

投稿: GYO | 2009年4月21日 (火) 07時45分

GYOさん、コメントありがとうございます。

さすがに葉っぱや縄の経験はありませんが、灰色のゴワゴワした紙の経験はあります。(笑)
有機物の分解に関しては、以前に熱帯魚を飼っていた頃に、フィルターの効果に関して、調べまくった時の経験を元に、仮説を立てているんですよ。

ところで、山小屋で使っているカナダ サン・マー社製のコンポストトイレですが、回転式ドラムという単純な仕掛けで、好気性バクテリアの活動を促している点は、、よく考えられているなぁと思います。週末利用の別荘などでは、合併浄化槽よりも手軽で安上がりなトイレだと思います。

投稿: 飛魔人 | 2009年4月22日 (水) 00時18分

コンポースト トイレについて質問です。
このサンマー社のトイレにとても興味があるのですがぜひ現在の経過を教えてください。

堆肥になりましたか?下のトレーをあけると堆肥化した排泄物(無臭/ドライ)がでてくると思うのですが常時使用している状態でドライな物が出てくるのでしょうか? 疑問でなりません。是非教えていただけたらうれしいです。

投稿: みこ | 2009年10月 2日 (金) 01時07分

みこ さん、コメントありがとうございます。

来月末でちょうど一年になるので、その時に詳細レポートを掲載する予定ですが、現状を簡単にお話しすると。

>堆肥化した排泄物(無臭/ドライ)
誤解はあるかもしれないので、念の為に書いて置きますが、排泄物はコンポスト基材である腐葉土と共に、分解されて土に帰って行きます。ですから「排泄物のミイラ」となって出て来る訳ではありません。
また、バクテリアが有機物(排泄物のみならず、腐葉土や大鋸屑も含めて)を分解する過程で、少なからぬ水分を発生するので、「カラカラに干からびた」状態にはなりません。イメージとしては「掘り返したばかりの土」よりちょっと多目の水分を含んだ感じになります。
臭いについては断言できませんが、トイレを使用中に気になる匂いは一切ないですね。春先に気温が上がった時には、甘酸っぱい醗酵臭がした事もありましたが、注意しているから気付くレベルでした。バクテリアの活動が落ち着いて来た、六月頃には注意していても匂いは無く、現在に至っています。
管理については、思い出した時に、広葉樹の大鋸屑を300ccほどのカップに二杯放り込む位で、殆ど手をかけていません。

現状でお話しできるのはこれ位かな。お使いになる地域や気候条件(特に冬場の最低気温とサクラの開花時期)等を差し障りない程度に教えて頂ければ、もうちょっと突っ込んだお話しもできると思います。

投稿: 飛魔人 | 2009年10月 2日 (金) 21時50分

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