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2010年4月13日 (火)

国道153号、治部坂峠旧道(中編)

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峠の切り通しを抜けて、直角カーブで終った前編。距離としては往路の半分を消化したところだ。そしてここからが街道由来と言う意味での「本当の旧道」と言うことになる。
それではカーブの先に進んでみましょう。


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冬枯れの薮と、紅白のバリケード
まぁ、予想通りの展開ではあります。夏場でなくて良かった。(笑)
踏み込む事を躊躇わせる光景だが、標高1200mのこの辺りでは、草が生長出来る期間が限られる為、基本的に日差しをたっぷりと浴びられる部分に限られるので、樹木が頭上を覆う位置まで突っ込めば、薮に悩まされる事はない。それよりも背丈辺りに枝を伸ばしている潅木の方が、視界を遮って鬱陶しいのだが、その盾も疎らなので侵入は楽。
それよりも気になるのは、足元に散乱するゴミ。まだ日に焼けていないペットボトル類も多く、誰がこんな所に来るんだ?コンビニ弁当の容器もあるが、花見には向かないと思うぞ。


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カーブから振り返って撮影。
一応ここまでは、潅木にボディを引っ掛かれる事を気にしなければ、クルマでも侵入して来れる。ただ転回場所はここしか無いのに、潅木が路面に進出しつつあって、軽トラでも転回には苦労させられる。
実際の路盤幅をみると、治部坂側は3mあるかないかだが、平谷側は3.5mは優にあるので、現役時代は治部坂側からの通り抜けの方が、楽だった事だろう。この事も「工事に伴う付け替え道路」という仮説を証明する有力な証拠じゃないか?

Jibusakabrige
薮を抜けて50m程で谷筋の最奥に到達。ここで道は二本の橋をもって。沢を渡っている。
地形と喧嘩しない素直なカーブを描いている。この辺りでは現道を通るクルマの音も途絶え、辺りを静寂が支配しているが、ウグイスを始め野鳥の囀りが、早春の杜に満ちている。足元はアスファルトの上に、腐植が堆積してフワフワの踏み心地が気持ち良い。とは言え、不法投棄されたゴミのは勘弁して欲しいよ。頭上を見上げてでもいない限り、視界にゴミが写るんだもん。


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大きい方の橋に残る親柱の銘板によれば、この沢の名前は「峠川」。どうみても「川」と言うほどの水量も大きさも無いけどね。
1/25000地形図にも「川」として描かれているのは、ここから標高で100mほど下った辺りまでなんだし。


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橋の名前は「治部坂橋」。峠間近の橋だから、峠から名前をとったんだろうね。
健在な三本の親柱から判明したのは、橋が跨ぐ沢の名前に橋の名前と読み。肝心の竣工日を示していた親柱は、定位置には見当たらない。


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未練がましく辺りを見回していて、やっと発見。銘板は色あせており、なんとか読み取れる程度だったが、この橋の竣工年は昭和37年3月。失礼ながらこんな山奥でありながら、昭和30年代に永久橋に掛け替えられていた辺りは、100番台国道の意地を見た気がする。うちの近所の橋が木造を卒業したのはこの十年後だったぞ。

100番台国道として地方の都市間物流を担うべく、コンクリート橋に掛け替えられたこの「治部坂橋」だが、国道の使命を担ったのは十年程と短命だった。ここから100mほど南側に現道の「治部坂橋」が竣工したのが昭和47(1972)年だった。
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「橋の竣工=供用開始」とは限らないし、新道が供用されても直に往来が無くなるものでも無いが、この橋を通るクルマが現役時代に激減した事は容易に想像できる。


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橋を後にして先に進む。山側の法面に積まれた石垣は、全く綻びを見せていない。新しく開鑿された道ほど、力づくな治山工事で道を守っているのとは対象な風景だ。
先の橋からこの辺りまで、猿の糞が散らばっている事を除けば、快適なフットパスになっている。この”気持ち良さ”はクセになりそうな気がする。


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目線の光景はこんな感じ。横へ伸びた枝がうざいと言えばうざいのだが、不愉快なうざったさは無い。枝を潜り抜ける動作が心を弾ませてくれる。
そんな楽しい気分に水を注すのが、路上に散らばる猿の糞。もう「ここは猿のトイレか!」ってくらいにあるのだけは嫌だ。


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現道との位置関係はこんな感じ。峠のスノーシェルター平谷側坑口を間近に望む。谷を迂回した500m程は現道の100m程って事だ。


本レポートは前編・後編のつもりだったけど、今回の区間は個人的にツボに嵌まってしまったので、中編として後編で現道のレポと今回も少し触れた道の変遷を後編に纏めたいと思う。

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