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2010年4月20日 (火)

国道153号線 治部坂峠旧道(番外 前編)

時間が足りなくて先週は端折った旧道区間。短いながらももう一区間が残っているので、今週はそこと「幕末の勝負師 長尾吉五郎之碑」を探す事して、治部坂高原の駐車場を出発。前日の土曜日には関東平野でも積雪があったが、標高1200mの治部坂高原は言うに及ばず、900m程の平谷村でも雪化粧したと言う。峠付近では日陰には雪が融けずに残っていた。

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旧道入り口に到着。地図からは抹消されてしまった道だが、小さな沢が下る谷を旧道は山肌をへつって走っていた。
現道はこの谷を一本の橋で越えて行く。なので旧道の先行きはすぐそこに見えているんだけどね。
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入り口から10m程は落ち葉を主体とした腐植に覆われ、さらに山肌からの湧水の為に泥濘んでいる。スニーカーでの侵入はミスチョイスだったかも。勢いよく走ればマッドガードなどという気の利いた装備なぞ無い愛車故、背中から泥水を浴びる羽目になるのは目に見えている。バランスを崩して足付減点を食らわない様に、細心の注意を払って通過する。

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泥濘を突破すると乾いたフットパスへと変化する。日当たりが悪いと言う程でもないが、峠区間に比べると路盤への潅木の進出は薄い。
猿のフンも落ちていないので、その意味では気楽に走れる。

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現道から50m程の地点で、振り返って撮影。こうして見ると、薮化が進んでますな。ここらは新緑が萌え出すのは、例年だと五月中旬(今年は少し早いかも)なので、この程度で済んでいるとも言えるかも。夏場なら薮漕ぎを強いられるだろうね。

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路肩の陥没。峠区間に比べると湧水が多いので、霜柱で土台部分が侵食された物と思われる。
旧道となったのが1972~73(昭和47~48)年頃とすれば、メンテナンスされなくなって40年近い年月が経っているが、経過した年月からすればよく原形を留めていると思う。


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谷の最奥に到達。今回の区間での半分になる。
木立の向こうに、現道の橋と橋脚が透けて見える。この光景もあと一月も過ぎれば、新緑に覆い隠されて見れなくなるんだろう。
しかし現道の橋脚がえらい高くないか?それだけ、ここから始まる谷が険しい事を物語っており、ショートカットする術を持たなかった昔は、地形と喧嘩せずに距離が長くなる事を厭わず、山肌をへつったのだ。

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5m程の笹薮区間を突破したら、幅員の2/3程がごっそりと崩落していた。
地形的に流水に抉られる場所ではないので、冬季の冷え込みで路盤の土台が侵食された結果であろう。
こうなると、大雨が降る度に土台を侵食されるので、崩壊の速度は一気に上がる。道が分断されるのは、そう遠からぬ時期に訪れるであろう。

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今回のベストショット。
街道由来の古道の雰囲気を色濃く纏った道。
丁寧に組まれた山側の石垣と、柔かな日差しが織り成すコントラスト。正面の杉林が手入れされていれば言うこと無しなんだけど、旧道巡りをしていて一番嬉しいのが、こういう景色に行き当たった時だなぁ。
峠を越えた途端に一気に視界が広がる景色も好きだけど、こういう「人の営みと自然が折り合いを付けた」道の風景には、地味だけどそこで生活を営む息吹が感じられるのがいい。

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現道へ復帰。先刻の2古道”の雰囲気なんぞ、一切纏わぬ佇まいはちょっと興醒め。
ま、現用に供されていない道だから、それも仕方ないのかもしれない。


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現道へ復帰して、今辿って来た旧道区間を、一跨ぎしている橋を調べて驚いた。
この橋の名前はなんと「栄太橋」。旧「栄太橋」とは縁も縁も無い谷に掛っているじゃないか。
橋梁の「命名規則」なんてものがあるのかどうかは知らないが、旧橋に替る橋の名前には旧橋の名前が受け継がれる事が多い。
今回は旧「栄太橋」が掛っていた沢を現道は暗渠で跨いでおり、旧道が暗渠で跨いでいた沢を現道は橋梁で跨いでいる。この交錯が全く異なる水流を跨ぐ橋の名前を使いまわしたのであろうか?

まぁ、道路を通行する上では「ど~でも良い話し」なんだけどね。ただ「栄太橋」って人名が元になっている気がするんだよね。街道時代なのか明治の改良期なのかは判らないけど、橋の普請に功績があった人にちなんで名付けられているんじゃないのかなぁ・・・

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コメント

ベストショットはやはり心地よい風景ですね~(^o^)
心が和むというか。。。旧道も藪などが整理されて通れるようになれば、もう少し心地良い風景が増えていくのだろうにね。

投稿: よしこ | 2010年4月22日 (木) 08時45分

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