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2010年6月 9日 (水)

「はやぶさ」帰還まで、あと四日

小惑星「イトカワ」まで、往復七年の旅を続けていた工学実験探査機「はやぶさ(MUSES-C)」が、地球へ戻って来るまであと四日と迫った。こんなフレーズを書いていると、私の年代ではどうしても”あの戦艦”の物語を思い出してしまうねぇ。そう「人類滅亡まで、あと300と65日。365日しか無いのだ」って、あれね。

ところで「地球へ帰還」というが地表に軟着陸する訳では無く、「イトカワ」で採取した資料の入ったリエントリーカプセルを放出した後に、大気圏へ突入して燃え尽きてしまう運命に有る。イトカワ近傍で「はやぶさ」を襲った、想定外のトラブルによって、満身創痍ながらも困難な帰還ミッションは、コアな宇宙ファンのみならず、広報スタッフが「はやぶさ君」等と擬人化した演出もあり、多くのファンを虜にした事もあり、「燃え尽きるなんてかわいそう」といった、感想まで現われている。
私も別の見方から「なんとか機体の回収を。無理ならランデブーして機体の調査をできんのか」の思いが強い。
「はやぶさ」は工学実験探査機としての目的をもって、運用されている深宇宙探査機であり、その目的は新たな工学技術の開発・取得が目的である。その為打ち上げ当時としては宇宙探査機としては「世界初」の装備が選択され、更に「はやぶさ」を襲ったトラブルが当初予定された運用期間の二倍近くにも及んでいるため、機体の回収に成功出来れば技術評価上の貴重なサンプルとなり得るからだ。
例えばメインエンジンに採用されたイオンエンジンμ10の延べ運用時間は40000時間(なんと4年半!)に及び、その間にはハードには一切のメンテナンスがなされていない。同様に7年間も宇宙空間で暴露状態におかれた太陽電池パネルも貴重な資料だし、探査機としては初めて搭載されたリチウムイオンバッテリーだってそうだ。本体丸ごとではなくても、貴重な資料をなり得る部品だけでも回収したいよね。
もっとも大気圏突入で燃え尽きるからといって、指を咥えて見てるだけでは無く、突入時のデータを収集して小惑星の地球衝突予測システムに利用するというから、この辺りは「かぐや」の月面ハードランディングと同様の目的をもった運用ではあるから、無駄にはならないのだが。

まぁ、私が考える程度の事は、当初から検討された結果として、大気圏突入という選択な訳で、「はやぶさ」は今日の日中に、最後のTCM(Trajectory Correction Maneuver:軌道補正マヌーバ )を終えて突入軌道に載ったという。これに合わせてこの旅路を支えて来たμ10イオンエンジンも、最終運用を終えたという。その証として運転終了のシールが運用室の窓に貼られた。→http://twitpic.com/1v7xr7#
まぁ、”あの艦”が描かれているのは、ご愛敬だ。
ともあれ、残り四日間は「はやぶさ、Live blog」から眼が離せないな。


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