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2010年8月17日 (火)

熱中症体験記

先日のエントリにて「熱中症でぶっ倒れた」と書いた件について、詳報を。なお、当方は医学・医療関係者では無いので、記事の内容に正確・精密さを欠く部分が多い事を予め申し上げておきます。
ただし、記事内容をより正確なものにする為に、医学・医療関係者からの間違いの指摘等は是非ともお願い致します。

事の発端
草刈り作業中、刈払機の燃料が空になる予兆(エンジン回転の上下動)を感じたので、燃料補給と休憩の為に最初の作業を中断した直後。
当日の天候は曇りで、気温は24~25度(現地に設置した温度計で作業前に確認)、湿度は推測で80~90%くらい。風はほぼ無風か時折微風が吹く程度。

燃料満タンの刈払機で作業を始めたが、作業中には特に体調の異常は感じていなかった。当日は起床から作業開始までの間に300ml程の水分を摂取していた。40分程で燃料が空になりかける予兆の、エンジン回転のばらつきを感じたので、燃料補給よ休憩の為に作業を中断。小屋まで50m程を徒歩にて戻る途中から、体調の異常を感じる。
症状としては、「身体の熱っぽさ」「集中力の欠如」「平衡感覚の喪失」「発汗が無い」といったところが、自覚された。小屋へ戻り日陰にて刈払機をハーネスから分離する頃には、手足に力が入らず立っているのがやっとの状態。また集中力の欠如から刈払機をハーネスから分離するのに、かなり手間取る。

発症
恐らく医学的見地からは、前段で「発症」と診断されるでしょうが、今回の体験で「最も症状が悪化した」段階を発症としています。

刈払機をハーネスから外した頃から、目眩いが酷くなると共に平衡感覚がおかしくなり、真っ直ぐに立っている事が困難になる。そして嘔吐感が酷くなって来たので、トイレへ向かったところ、入り口で意識喪失に陥り昏倒する。
意識喪失は貧血と異なり、前ぶれもなく一瞬にして意識が無くなった。トイレ入り口には地面との段差を解消する為に、高さ40cm程の踏み台が置いてあり、その上で意識が途切れたので当然、その高さから地面に叩き付けられる事になる。
意識喪失は妻の話からの推測で30秒~1分程度。2分は経っていないと思う。この時には身体の感覚は殆どなく、這いつくばっていても現実感が全く無かった。思考も全く働いてなくて、恐らく意識を失う前の記憶が残っていたのだろう、這いつくばってトイレに倒れ込むがそこで再度の意識喪失となる。

暫くして朦朧としながらも意識が戻るが、目を開くと奈落の底に引きずり込まれるので、目を閉じて自身の脈拍を確認。「脈拍の確認」と言っても正確に「70回/分の脈拍」等と言う物では無い。子供の頃から手持ち無沙汰な時に、暇つぶしに脈を診る癖があり、平常時の脈に関しては指先が覚えているので、「もしかしたら」と試してみただけである。が、今回はこれが役に立った言えるだろう。自分の脈拍とは思えない程に、弱々しく早い脈動が指先を通じて感じる事ができた。これで朦朧としながらも自身の状態が、クリチカルな状態にある事を認識できた。
次に呼吸の状態を確認すると「早く浅い」状態だったので、意識して「ゆっくりと深く」呼吸する様に勉めてみると、全身から一気に汗が吹き出し、それと同時に朦朧としていた意識も急速に明瞭になっていった。

手当て
丁度、お向かいさんが庭先で散水していたので、覚束ないろれつに苦労しつつも事情を説明し、水道をお借りして頭から水を浴びる。全身に浴びるべきかとも思ったが、首筋を集中して冷やす事数分。休息に意識もはっきりと回復し、手足にも力が戻って来た。水浴びを止めた段階では、まだ脹脛に力が入らなかったが、それも時間とともに回復。とりあえず電解質飲料0.5Lをちびちびと飲み干すまでは、風通しの良い木陰で休んでいる事を、自分に命じて一切の作業を禁止。

考察
まず原因であるが、引き金になったのは草刈り作業で間違い無いと思う。割と「仕上げ刈り」みたいな作業だったので、気付かないうちに連続した無酸素運動状態だったと思われ、呼吸による体温排出が阻害されていた気がする。これが茫々の薮を相手にするならば、「根を詰めた作業」はしないので。
トリガーとなった要因は塩分摂取かなぁ。体内のNa濃度が下がると、神経の伝達が阻害されるというのを、何かで読んだ記憶があるが、草刈りを中止した際に全く、汗をかいていなかったのはそれが原因ではなかろうか。
水分の補給は、呼吸を整えた途端に発汗した事からも、十分な水分は体内に確保されていたと思う。

次に回復へ繋げる要因だが、手前味噌ながら「普段から自分の脈を観ていた」事だと思う。自分自身の平常値を認識していたから、異常の程度を客観として認識できた訳だし、昏倒したのが赤の他人でも同じ人間である以上、平常値が大きくかけ離れる事は無い。
朦朧とした意識の中でも「早い・遅い」「強い・弱い」を判断出来たのは、三十年以上習慣として続けて来た「暇つぶし」の賜物であったと言って良いんじゃないかな。

「身体を冷やす」という面では、奇しくも以前のエントリ内容をわが身をもって実践する事になった訳だが、「流水で冷やす」のはやはり効果あります。特に首筋は動脈と静脈が集中している事や、身体の恒常性を司る脳幹に近い事もあって、脇や太ももの付け根よりも即効性に勝りますね。ちまちまと保冷材や氷水を準備する手間もいらないし。


以上で本レポートを終りますが、医学・医療関係者からの指摘・ツッコミをお待ちしております。素人が自身の経験と想定で練って来た対策が、たまたま運良く効いただけの幸運な事例って可能性もありますので。


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